日本でビジネスをしたい。
そう思って調べ始めると、すぐに壁にぶつかる人が多い。法律が複雑、商習慣が独特、言語がわからない、誰に相談すればいいかもわからない。
私はこれまで、商社で8年間、日本政府のODAプロジェクトを管理し、海外と日本の間に立つ仕事をしてきました。現在はプロジェクトコンサルタントとして、海外から日本市場に参入したい個人や企業のサポートをしています。
その経験から言えるのは、日本でのビジネスは難しくはないが、「知らないと損をすること」が多いということです。
この記事では、日本でビジネスを始めたい外国人が最初に知っておくべき5つのポイントを解説します。
1. 日本市場を「外から」理解しようとしない
日本市場に関するレポートや統計はたくさんあります。しかし、数字だけで日本のビジネスを理解しようとすると、ほぼ確実にズレが生じます。
たとえば、日本の消費者は品質に対して世界で最も厳しいと言われます。これは数字には出ない。パッケージの質感、接客の丁寧さ、納期の正確さ。こうした「見えない基準」が日本市場を支えています。
だからこそ、日本市場に入る前に、実際に日本にいる人間と話すことが重要です。レポートで分かることと、現場で分かることの差は想像以上に大きい。
2. 法人設立は意外とシンプル。ただし落とし穴がある
日本で会社を作ること自体は、実はそれほど難しくありません。株式会社なら資本金1円からでも設立できます。
ただし、多くの外国人が見落とすポイントがあります。
ビザの問題です。会社を作れても、日本で活動するためのビザが取れなければ意味がない。経営・管理ビザの取得には、事業計画の提出や事務所の確保など、いくつかの条件があります。
また、銀行口座の開設が意外と大変です。日本の銀行は外国籍の法人に対して慎重です。口座が開けないと事業が始められないので、ここは早めに動くべきです。
こうした実務面のサポートが必要なら、早い段階で日本側に信頼できるパートナーを持つことをお勧めします。
3. 「空気を読む」文化を理解する
日本のビジネスで最もつまずきやすいのが、コミュニケーションの違いです。
日本では、直接的に「No」と言わない文化があります。「検討します」は多くの場合、やんわりとした断りです。「難しいですね」は、ほぼ不可能という意味です。
これを理解せずに商談を進めると、相手がOKだと思っていたのに話が進まない、という状況が生まれます。
逆に言えば、この文化を理解して動ける人は、日本で強い信頼を得られます。相手の言外の意味を汲み取り、丁寧に関係を築くことが、日本ビジネスの成功の鍵です。
4. 言語の壁は「翻訳」では超えられない
Google翻訳やDeepLの精度は上がっていますが、ビジネスの現場では機械翻訳だけでは不十分です。
日本語には、敬語のレベルによって相手との距離感が変わるという独特の構造があります。メールの書き出し一つで印象が変わる。名刺の渡し方、会議での発言のタイミング、お礼メールの送り方。すべてに「正解」があります。
だから必要なのは翻訳者ではなく、「日本のビジネス文化を理解した上で橋渡しができる人」です。言葉を訳すだけでなく、文化の翻訳ができるパートナーが必要です。
5. 信頼は時間をかけて築くもの
欧米のビジネスでは、契約書にサインすれば取引が始まります。しかし日本では、契約の前に「信頼関係」が必要です。
初回の打ち合わせで契約を求めると、多くの場合うまくいきません。まず会って、話して、食事をして、何度かやり取りをして、「この人なら大丈夫だ」と感じてもらう。それが日本のビジネスです。
時間がかかるように見えますが、一度信頼を得ると日本のパートナーは非常にロイヤルです。長期的な関係を築けるのが、日本市場の最大の魅力でもあります。
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